【大阪杯ジャックドールの勝因】

皆様お疲れ様です🙇

元JRA美浦トレセン調教助手のリーファです😊

先週末の大阪杯は見事な逃げ切りを決めたジャックドールが優勝しました。ジャックドールが勝てた要因は色々とあると思いますが、僕の思う勝因をお話させて貰いたいと思います。

【ジャックドールの勝因は？】

先ずはジャックドールの関係者及び武豊ジョッキー大阪杯制覇おめでとうございます。

勝因については色々な見解がされてますが、最も多いのはレース中のペース配分を勝因にあげてるメディアや競馬評論家は多いと思います。勿論豊さんのペース配分は完璧でありスタートを決めてジンワリとハナに立ち、自分のペースに持ち込めたのが勝因であるのは間違いないと思います。しかしこの馬の最大の弱点は、右回りの直線の手前変換にあると思います。去年の大阪杯は落鉄や馬場の影響などが負けた原因と言われてますが、去年の最終追い切りは手前変換が上手く行かずゴール前までに何回も手前を替えるシーンがあり良い予行練習にならなかったのが敗因じゃなかと個人的には思っています。ここで手前変換が分からない人のために手前変換を簡単に説明しようと思います。分かり易く説明するために人間に例えて説明します。買い物などで重い荷物を片方の腕だけで持っていると疲れて逆の手に持ち替える事があると思います。それがまさに競走馬でいう手前変換です。人間と同じく競走馬も同じ手前だけで走ってると疲れるので最後の直線は、必ず手前変換させてラストスパートさせるのが理想的です。ジャックドールの場合は右回りの時だけ手前変換が上手く行かず、直線で何回も手前を替える悪い癖があります。ここで一つ疑問に思う事があると思います。何回も手前を替えるのは、そんなにいけない事なのかと？思う人がいると思います。これも又は簡単に説明すると、車のマニュアル車でギアを入れ替える時に一瞬スピードが落ちると思いますが、まさしくその感覚に似てると思います。マニュアル車で何回もギアを入れ替えてるとスピードが上がらず惰性で走ってる感じになると思います。競走馬も同じく最後の直線で何回も手前を替えると、その度に一瞬スピードが落ちます。またトップスピードの持続性も悪くなりゴール前の反応と伸びも悪くなります。話をジャックドールに戻すと、ジャックドールが明らかに右回りの手前変換が良くなったレースがあります。それは昨年の札幌記念です。札幌記念の追い切りは初めてと言っていい程、右回りの追い切りでも手前変換が上手くいき、直線は左手前で綺麗にゴールまで駆け抜けました。コレはデビュー以来コツコツと調教をして教え込んで来た厩舎スタッフと藤岡祐介ジョッキーの賜物だと思います。結果は皆さんもご存じの通りパンサラッサを破って勝利しました。今回の１週前追い切りは最終追い切りに不安を残す内容で、コーナーからの走りも悪く、直線で手前を何回か替えるシーンがあり昔のジャックドールに戻ってる追い切りでした。そこから１週間で陣営がどう修正して来るか注目してましたが、最終追い切りは不安を一掃する豪快デモとなりました。追い切りは豊さんが乗ってましたが流石武豊だなという追い切りで、直線入り口で手前変換をさせて、そのまま左手前でゴールまで駆け抜けた追い切りでした。競馬前日のTwitterのスペースでも言いましたが、武豊ジョッキーの技術とテクニックが凝縮した素晴らしい追い切りで良い予行練習になったと思います。もしあの追い切りが出来ず、レースに向かっていれば昨年同様、直線で伸びを欠きゴール前でスターズオンアースに差されていたのではないかと思ってしまいます。そのくらいジャックドールにとって右回りの手前変換は重要な事であり最大の弱点でもあります。今回は最大の弱点を克服しての勝利だったと個人的には思います。最後に藤岡祐介ジョッキーが色々と批判されてますが、ここまでジャックドールを作りあげて来たのは藤岡祐介ジョッキーでもあり厩舎スタッフの努力でもあるので温かい気持ちで見守ってもらえればと思います。以上私が思うジャックドールの勝因です。

※いつも思うのですが手前変換の説明や手前変換を入れての解説は言葉のチョイスが難しく言葉では伝わり難い部分があり本当にすいません🙇。

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